一般的なlanケーブルは被覆の内部の芯線がツイストされた構造で、この構造が外来ノイズの侵入を防いでいます。対するシールドは、被覆に近い部分がアルミホイルや編組で覆われており、強力に外来ノイズを防ぐ構造なのが特徴です。つまりシールドつきのlanケーブルは無線などの外来ノイズに強く、ノイズによる通信の影響を抑えて速度低下を避けられるメリットがあります。ケーブルの内部から外部に放射するノイズも減らせるので、複数のlanケーブルを設置する場合は、シールドによってお互いの影響を避けることが可能です。
しかし必ずしも良いことばかりではなく、例えばコストや取り回しの面でデメリットもあります。薄いとはいえ、通常のlanケーブルにアルミが追加される形なので、アルミを使用するコストが製品の価格に反映されます。それは素材のコストに加えて、加工に関するコストもあてはまりますから、案外馬鹿にできないといえます。勿論、メーカーは企業努力でコスト削減を図っていますし、大手は大量仕入れや大量生産でコストや製品価格を抑えています。
シールドは緩く巻くとノイズの遮蔽性能が低下するので、必然的に強く巻く必要がありますが、そうするとlanケーブルが硬くなり取り回しに影響が出ます。直線的に設置したり、緩やかなカーブを描く置き方なら問題ありませんが、くねくねと曲げたり床から台の上など上下に設置する場合は、シールドの硬さがネックになるので注意が必要です。
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